上司が無能な理由「自分が老害にならないためには?」
大前提として、上司や経営者が無能に
なってきてしまう理由は、
20世紀型の古い仕組み
ピラミッド型の縦社会です。
ピラミッド型の縦社会とは?
軍隊のような組織で、
上の経営者が意思決定を行い、
中間の管理職が部下に指示伝達を行い、
下の部下が実行する
という、現在を生きる我々ならば、
ごく当たり前に感じる組織のことを言います。
この仕組みは、上の立場である、
上司が答えを知っている必要があります。
しかし、
現代の世の中は流れが速すぎて、
上司が「答えがわからない」ということが
頻繁に起きています。
むしろ、一番下のヒラ社員の方が、
現代の実情と直に触れているため、
答えを知っている可能性がある。
これが、上司が無能になる理由になります。
上司や経営者が無能になっていく理由を、
さらに深堀して解説していくと共に、
いざ自分が
無能な上司のような老害にならないために、
どうすれば良いのか?
解説していきます。
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過去の成功体験が古くなると、無能になる
上司が無能な理由は、
時代が変わり、上司が正しい答えを知らない…
ならば、素直に現場の助言を聞き入れてくれれば
良いのに
と、思いますが、
そうならない理由があります。
なぜなら、
です。
もともと、有能だった時代を経験した人ほど、
現代では無能、老害化することが多いのです。
上司が有能だった時期、時代とは?
上司とは、
別の会社から管理職として連れてこられた訳では無く、
同じ会社で叩きあげで上司となった人が多いです。
優秀な成績を収め、昇進して
上司となることができていました。
昔は末端のヒラ社員で上手く行った経験しているので、
その経験を活かして、部下を指導できる
と思っています。
これだけ移り変わりの激しい時代においても、
昔、自分がヒラ社員だった頃と仕事内容は変わらないだろう。
今でも、下の人の仕事を知っている。
などと勘違いしているのです。
答えを知らない上司が、
まるで答えを知っているかのような錯覚に
陥ってしまっている原因なのです。
ピラミッド式の縦社会は軍隊においてのみ通用する。
軍隊でならば、ピラミッド式の仕組みは、
活かすことができます。
なぜなら、軍隊の役目は
利益を出したり、生産することではありません。
防衛や有事に備えることであり、
100年前でも1000年前でも、
変わりにくい特殊な仕事内容です。
過去の上手く行ったやり方が
現代でも役に立つ。
この場合のみ縦社会は、
時代が変わっても上手くいくことが
多いと言えます。
商売においてピラミッド型の仕組みは、合わない。
何が売れるか?
何が人に求められているか?
モノを売ったり、サービスをつくる分野において、
上手く行ったやり方は、
時代と共に変わっていきます。
上司が、現代に通用する上手くいく方法を
知らなければ、
部下に教えるということができません。
ピラミッド型の縦社会が、
上手くいかない理由になります。
経営者や社長は、現場を知らなくて当たり前
会社の製造や営業の末端の部分から見たら、
経営者や社長が無能に見えることがあります。
その理由は、
経営者本人が営業をしたことも、
作ったことも無い。やったことも無い
からです。
もともと、製造業だった人が、
時代の移り変わりと共に営業やサービス業中心の
会社の社長になった。
ということは珍しくありません。
そんな経営者や社長は、
自分がやったことも無い分野に対して、
机の上で考え、理論で意思決定していくことになります。
しかし、
実際に、自分で手を動かしている訳では無いので、
理論通りに行かないことが多いです。
経営者や社長の判断が、
末端の従業員から見れば、間違っている
と感じることが多い理由です。
経営者がMBAを取得していても無能になるケース
MBAとは経営学で最高の学位になります。
そんなMBAを取得した経営者が
無能になってしまう原因が、
「時代が変わる」からです。
MBAには、必ず3C分析という基礎中基礎のことを
学びます。
3C分析とは?
市場・競合・自社の3つを略したもの。
市場のニーズや需要を分析すること。
ライバルとなる競合他社の研究
自社の強みは何か?何を使えるか?
この3つの分析を行い、
経営戦略を立てて行くというものです。
現代では、時代が変わり、
3Cの中の競合他社を
本気で分析している企業なんてありません。
競合他社を分析していたのは、1980年代
どの会社も同じような車、電化製品、サービスを販売していたから、
する必要がありました。
なぜ多くの人が稼げないのか?
という記事でもお伝えしましたが、
1980年代のように、
「自社が一番すごい」をアピールして、
勝手に売れていく時代は終わりました。
他社がどうしているか?
自社の凄さはどこか?
などと研究しているよりも、
どうしたらお客さん自身が
「自分で自分のことをスゴイ」
と思ってもらえるか?
我が社の商品、サービスで、
お客さんが心地の良い気分になってもらえるか?
考えるのが主流の時代になります。
ホームページやネットを触れたことが無い経営者
日本特有ですが、高齢の経営者ほど、
これから説明するようなことが起きます。
これからはスマートフォンやインターネットが
主流だとわかってはいるので、
綺麗でスゴいホームページを作れば、
お客さんをネットで集客できるに違いないと
作ってみた。
けれど、なぜネットから集客が出来ないのか
わからない。
なぜ綺麗でスゴイものを作ったのに、
お客さんが来てくれないのか?
どうしたら、ネットでお客さんを
集められるようになるのか?
経験豊富だったはずのベテラン経営者にも
原因と答えがわかりません。
経営者が自分でホームページを作成したり、
SEOを分析したことが無いからです。
グーグルに評価されるサイトにするため、
情報量と内容の質を良くしなければならない。
などと、
もともとスマホやブログに近い、
若い世代の方が経営者よりも答えを知っている
ということが頻繁に起こるのです。
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現代に通用する「学習する組織」のつくり方
上司や経営者は、どんなに勉強を続けていても、
この世のありとあらゆることに詳しくなり、
「答えを知っている」「有能であり続ける」
ということは不可能です。
従来20世紀型の組織、
ピラミッド型の縦社会では、上手くいきません。
そこで、これから説明する「学習する組織」の
つくり方が重要になってきます。
「学習する組織」とは?
ざっくり説明すると3つのことを言います。
・現場の人間に意思決定を移す。
・現場では、現場の専門的な
最新の知識、スキルを学び続ける
・経営者や上司は、過去の上手く行った方法を
捨て続ける。
一言で書くと抽象的でフワフワしているので、
1つずつ解説していきます。
現場の人間に意思決定を移す。
部下が何かをするにしても、
従来であれば、上司や経営者が「意思決定」を
するはずですが、
わざと「意思決定」を現場の人間に任せます。
どうせ「答えを知らない」上司や経営者が
意思決定をするくらいならば、
実際に現場に居て、手を動かしている人に
意思決定をする
ということです。
従来のピラミッド型の縦社会では、
例え現場の人間が「答え」を知っていたとしても、
方向転換することが出来ない
ということを防ぐことができます。
もちろん、
部下に決めさせて上手く行かなかった時は、
上司が責任を取る。
というスタンスは理想ですが必要です。
一番、最悪なのが
というものです。
このような上司、経営者が、
「人徳も器も無く、誰も付いて来ない」
という状態です。
現場では、現場の専門的な最新の知識、スキルを学び続ける
「意思決定」の権限が与えられ、
現場に居る最先端の人々は、
その現場の仕事にまつわる専門分野を
常に吸収し続ける必要があります。
例えば、
管理部門であれば、組織論、財務、会計
製造部門であれば、生産管理
営業部門であれば、マーケティング
になります。
現場の人々は、
その道の分野のことに関してならば、
上司や経営者よりも「答え」に近い存在となる
ことが求められます。
経営者や上司は、過去の上手く行った方法を捨て続ける。
過去は優秀で、
何かしらの上手く行った方法を知っているから、
経営者や上司となっている訳ですよね。
しかし、
その上手く行った方法や記憶を、
現代にも当てはめがちです。
過去の上手く行ったやり方が固定観念になり、
時に足を引っ張る原因ともなりうるので、
捨て続けなければいけません。
一方で、現場が判断した「決定」に対して、
・現場の人々は、何を根拠にして、
この判断をしたのか?
柔軟に思考を変化させ続けることが求められます。
過去の正しいことは、
自分が一番知っているかもしれませんが、
今現在、正しいことは、
いま最前線に居る人々から学び続ける必要があります。
まとめ「自分が老害にならないために」
という思い込みが、老害を引き起こします。
過去の成功体験は、
自分に安心と活気づけをさせますが、
時に、
血液を詰まらせる、ドロドロとした
ヘドロのような固定観念となりうることも
あります。
過去に上手くいった方法、成功体験に
自分を蝕むことの無いように、
今、上手くいく方法は、
過去に上手く行った人では無く、
今、上手くいっている人々が知っています。
今の自分は、何も知らない
「無知の知」を利用して学び続けることが
老害にならない方法です。
今回もここまでお読みくださり
ありがとうございました。