言っても、いうことを聞かない人は、アンタを助けている。
「うちの子は、どおして言うことを聞いてくれないのだろう?」
「アイツは、なぜ私のアドバイスを受け入れないのか?」
「こうすればいいのに。。。」
老若男女、誰もが他人に対して、このような疑問を抱いたかと思います。
そんな切実な願いは叶うことなく、
望む結果とは真反対となる。あるある。だと思います。
言っても聞かない人を、なんとかする。には、
以下の通り。
- そもそも自分の問題であることを理解する。
- 人を変えるのではなく、仕組みを変える。
- 現実逃避は悪くない。今を肯定する。
ひと昔まえの熱血な先生タイプのような人ほど、
怒りすら感じる内容になりますが、
順に深堀りして解説していきます。
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言っても聞かない人の心理
そもそも人は問題解決を求めていません。
いう事を聞かない理由は、すべてコレに尽きます。
他人からの「こうしたらいいのにな」という言葉は、
否定と攻撃でしかないからです。
では、どおしたら良いのか?
もちろん、相手が求めて(尋ねて)きたら、
教えてあげれば良いのですが、そのような機会は訪れることは、ありません。
なぜなら既に、大勢の人から長年に至って、言われ続けていることであり、
本人も、うっすら気づいていることだからです。
自分でも、「これじゃだめだ」とわかっていても、
何かしら理由を作って、現状維持に安堵した経験がヤマほどあるはずです。
それどころか、
他人のことが目に付いて、気になってしょうがない人ほど、
自分のコントロール能力が弱いです。
コーチングの教科書的なことを念のため、以下シェアします。
自己コントロール能力が高い人ほど、
良くも悪くも、他人に興味関心がありません。
他人の人生について、24時間365日、
考える気も、ケツを持つ気も、生活費すら出す気も無いのに、
口を出す行為は、無責任極まりない行為だということを知っているからです。
例え、親と子の関係であっても、
死に直結しないレベルであれば、
言い出したくなる気持ちをグッとこらえています。
結婚や子育てが、修行と言われる理由です。
「なぜ、わかってくれないのだろう・・・」
人を支配することでしか、
自分を保てない依存体質の人間に、
必ず訪れる感情です。
「言っても聞かない人」が現れているのは、
無能な自分に対して、お知らせをしてくれている。
ということでもあるのです。※タイトル回収。
言っても聞かない子は変えられない。仕組みを変える。
ここまで聞くと、
いかに良かれと思ってアドバイスする行為が
いかに不毛であることが理解できると思います。
そもそも、人を変えようとしたり、
問題解決する気が無い人に対して、
先人の人々は、どおやって上手くいかせていたのでしょうか?
たいていの人が、支配や暴力、恐怖でコントロールする
イメージを沸かせると思います。
「人は変えられない」ということを、よく知っておきながら
人の能力や性格に依存しない、仕組みで変えようとしていきました。
縦社会や学校教育、法律が、わかりやすい例かと思います。
支配や暴力も、突き詰めれば「人の能力や性格に依存しない」でも、
物事を進める仕組みだったのです。
※支配や暴力、時代遅れの制度(仕組み)を肯定するわけではありません。
いつの時代の支配者ですらも「この方法は良く無い」と思いつつ、
何がしたかったのか?コアな本質を説明しています。
※もっとコアな例をあげると。。。
写真の人物は、ソマリアの元大統領、モハメド・バーレ氏です。
もともとは、勤勉かつ温厚で努力家。
さらに誰もが、人に平等で優しく接し、
みんなが豊かで幸せになれる国を創ろうと奮闘するなど、
聖人君子の代名詞のような人物でした。
しかし、あまりにも理想主義すぎなためと、
文字の読み書きさえ怪しい国民には理解されず、
政治は上手くいかず。。。
次第に、わかりあえない側近を皆殺しにしたり、弾圧は当たり前。。。
戦争を起こすなど、典型的な暴君の独裁者へと変わっていった。
ソマリアは今現在でも内戦中。
バーレ氏の生い立ちを調べると、
英雄が暗黒面に落ちる様子を、
とてもわかりやすく描かれている人物です。
良かれと思ってやったことを一生懸命にやっていたら、
いざとなれば人を殺すことに何も感じないくらい病んでしまう。
だれもが、バーレ氏のようになってしまう可能性がある。ということです。
言っても聞かない人は正常な心理。現実逃避も悪くない。
そもそも、問題解決する気の無い人々に対して、
我々ような何も持たない人間に、何もすることが出来ない。
こんな言い方をしてしまうと、話が終わってしまうかと思います。
そもそも、問題解決を教えるのでは無く、
ということになります。
「今を肯定する」というのは、現実逃避で良く無い。と思われがちですが、
実は、自然と背中を押す行為でもあるのです。
例え、本人の「これだ!」と決断したことが
誰からの理解を得られなくとも、
自然と良い方向へ変わっていく、という不思議な現象が起こります。
※余談ですが、他人に人格否定されまくって価値観を押し付けられ、
何かを成しえた人など存在しません。
厳密に言えば、0.01%の割合で、目先の成功した人は居ますが、
価値観を押し付けてきた相手を上回ることはありませんでした。
「今を肯定する」とは?
「今を肯定する」と聞いても、
抽象的で、わかりづらいと思いますので、
具体的に深堀りすると。
誰かの役に立たずとも、なにをしなくとも、
アナタには既に価値があり、ココに居てもいい。
それを強く思える状態にすることです。
これを「愛」と表現することもあります。
フツーに学校教育を受けていたら、
欠けているところばかりに目が行くように仕込まれているので、
どおしても、腑に落ちないことが多いかと思います。
誰もが、世間一般で言う「優秀な人材」になろうと躍起になっていた人ほど、
「私の今までの努力、頑張りが茶番だっていうのか!?ふざけるな!」
「問題解決を繰り返さなければ、堕落する一方だろう!」
などと、怒りさえ沸くこともあります。
これを書いている私(杉山)もそうで、
これを理解するのに2年以上かかりました。
問題解決や効率を求めた先には、
究極、我々は死ぬしかない。
ということを聞き、やっと腑に落ちました。
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言っても聞かない子供を怒ってはならない最大の理由
という理由について、
もっと、わかりやすく具体例をあげて以下、説明します。
「役に立つ」ものは
「1番のものを1つ」だけあれば良い。
という話。
多くの製造メーカーが、よく切れる便利なハサミを作っています。
その中で、求められるハサミは、1番のものです。
1番、性能が良く、コストの抑えられたものです。
なので、1番以外のハサミは、不要。ということになります。
これを人間に置き換えたら、どうなるでしょうか?
「ミスをしない優秀な人間さえ居れば良い。」
ということになります。
しかし、今ではAi(人工知能)が一番ミスしないので優秀です。
もはや、ニンゲンなど要らないよね。
ということは、必然となってきます。
とても暗く残酷ですよね。
では、既に不要となった我々ニンゲンは、何をすれば良いのか?
何が求められているのか?生き残る方法は無いのか?
という話が以下の通り。
「役に立たない」ものは、沢山あっても良い。
タバコは、先ほどの例であげたハサミと違い、
1番かどうか?なんて考えて選ぶ人はおらず、
味や匂い、風味や見た目などなど、
さまざまな要因で選ばれていますよね。
だから、コンビニに行けば、
数多くの銘柄がズラッと並んでますよね。
コンビニに行っても、ハサミがずらっと並んでいない理由は、
「役に立つかどうか?(問題解決をしてくれるか?)」で選ばれているからです。
それに比べて、
タバコは、役に立つかどうかよりも(むしろ役に立たない無駄なモノとされがち)
個性や愛着で選ばれているからです。
これを同じく人間に置き換えたのならば、
問題を解決してくれる役に立つ人間(人工知能)は1人いれば良くて、
リアクションが独自で面白い人間だったり、
なぜか場の空気が温かくなるような人間だったり、
「その発想は無かった。」などとインスピレーションをもたらす人間だったり。
銘柄が沢山ある煙草のように、人間も沢山居て良い。
ということです。
今後、この現象がますます加速する流れをキャラ経済と呼んでいます。
※もちろん、問題解決を全否定する訳でも、
堕落を推奨するものでは無く、
「性能や能力、スペックはある程度あれば良い。」
ということです。
いまいち、パッとしないのであれば、
性能は、ほぼ互角なのに、日本車よりも、ドイツ車(ベンツ)は、
なぜ2培の値段するのか?考えたことがありますか?
ドイツ車(ベンツ)に対して、求められているのは、
必ずしも。性能や便利さだけでは無いからです。
車を運搬のための道具としか捉えてない人には、理解できない
ルックスや世界観に対して、価値がついているのです。
同じように、
優秀な人間では、Aiの方が優秀なので、優秀な人間の価値が薄れていき、
キャラがある方に価値が増しているように、
ドイツ車(ベンツ)のキャラクターに価値がある。
ということになります。
問題解決も大事だが「今を肯定する」コンテンツも大事。
ここまで余談と例えが長くなりましたが、
なにが言いたいかというと。
問題解決が、必ずしも良い。
とは言えなくなってきている。
ということです。
一見、無駄に感じる「今を肯定」するコンテンツ、行動を
否定する方が、間違ってしまう。
ということが伝われば幸いです。
今回もここまでお読みくださり、ありがとうございました。